台湾花布というと、花柄の布を思い浮かべる方が多いと思います。
実際、牡丹や油桐の花をあしらったものが多く出回っているので、そう思われるのも当然です。
しかし、花布の「花」という字は、中国語では植物の花そのものの意味の他に、模様、柄、図案などの意味を持っています。ですから、花布というのは柄ものの布という大きな意味があり、プリント生地全般のことは「印花布」といいます。
私が花布を集め始めたばかりのころ、生地屋さんに行って「台湾花布ありますか?」と尋ねたのですが、「え?どんな花布?」と聞き返されてしまったことがあります。今思うと、柄ものの布というあまりにも漠然とした表現だったので、店員さんもわからなかったのでしょう。「客家花布ありますか?」と言い換えると、店員さんは「ああ、あれね」とすぐに私が探していた花布のコーナーに案内してくれました。そこで改めて、「花布=客家」というイメージが定着しているのだと実感しました。
それでは花柄以外にどのような柄があるのかを、花布本に収録されている画像でご紹介していきます。
この2枚は呉清桂氏の著書「台灣的設計寶庫 傳統花布圖樣150」の付録CD-ROMの画像を使用しました。
この2枚は陳宗萍氏の著書「花樣時代 台灣花布美學新視界」の付録CD-ROMの画像を使用しました。
これらはすべて「台湾花布」であり、かつて盛んに生産されていたものです。花柄だけではなく、デザインは多岐にわたっています。日本人が「花布」という文字からイメージするものとはちょっとかけ離れていますね。
知れば知るほど、奥深い台湾花布の世界。私も呉清桂氏や陳宗萍氏に憧れて、いつか台湾各地を巡って花布を集めたいと思いました。しかし何百種類もあるので、まずは細かくジャンル分けをしてそこからひとつずつ制覇していくことにしました。
私的台湾花布図鑑を見ていただくとわかるように、私の現時点での花布収集のルールは以下の通りです。
☆まずは花柄、それも代表的でいちばん数の多い牡丹がメインなもの。
☆牡丹柄であっても、扇や鳳凰など他のものと組み合わされているものは後回し。
☆最近の新色や二度染めよりも、もともとあった色を優先的に。
☆本に掲載されている古くからある柄は在庫があるうちに入手しておく。
今のところまだ収集しきれていませんので、牡丹柄の次の段階にはまだまだ進めそうにはありません。
※2020/08/15に投稿した記事をリライトして再投稿しました。
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コメント
台湾花布図鑑・・・
色々な種類があるし、自分で探し求めて台湾中を周るなんてすごく楽しそう!
それにこんな風景がみたいなデザインがあるの、知らなかったです!
私の「台湾かき氷図鑑」とどちらが早くできるか競争しましょう!笑。
メイフェさん
お互いの図鑑で競争になったら、今台湾にいない私が不利になっちゃわない?
かき氷は真冬は食べないだろうから、どちらもハンデはありますね。(笑)