4月に発売されるや否や、夢中になって読んだ「辮髪のシャーロック・ホームズ 神探福邇の事件簿」。
私はまず、日本語訳の単行本を購入して読みました。
シャーロック・ホームズ好き、香港好き、清王朝好きな方々はもちろん、そうでない方も楽しめる作品だと思います。
この作品自体の魅力はもちろんですが、私は舩山むつみさんの日本語訳の素晴らしさにもとても惹かれました。
舩山さんはあとがきに、この作品は「清末という時代の雰囲気を表すためにかなり古風な中国語の文体を用いている」ので、日本語訳の際にそれを生かすように心がけたと記されています。また、香港が舞台で、登場人物は北京官話と広東語を使い分けています。これを日本語にするのはかなり大変なのではないかと思うのですが、読んでみるとこの部分もとても自然に訳されていました。
一冊を読み終えて物語を堪能すると、今度は「原文はいったいどのような中国語で書かれているのだろう?」という好奇心がわいてきました。
今は台湾の本でも、ネット通販で手軽に購入することができます。
じゃあ買っちゃおうかな。
でもふと考えました。紙の本を買ってしまうと、今後また日本と台湾を行き来するようになった時、手元に無くて読めないなんてことになる。実際、今も読みたい本が手元に無くて、仕方なく二冊目を買ってしまったものもあります。
じゃあ電子書籍だな。
私はタブレット端末は持っていませんが、スマホにKindleアプリを入れて、すでに何冊かの電子書籍を購入して読んでいます。
Amazonで探してみたら、「香江神探福邇,字摩斯 (Traditional Chinese Edition) Kindle版」がありました。
さっそくダウンロードして読んでみると、確かに馴染みのない中国語の言い回しが多数ありました。でも日本語訳がすでに頭の中に入っているので、意味はわかり、読み進めることができます。
中国語で、こういう言い方(書き方)もあるんだ~!という発見がたくさんありました。
この本の終わりには詳細かつ大量な原注があり、紙の本だと、何度も本文と注釈を行ったり来たりして確認していましたが、電子書籍だと注釈の番号をタップすればすぐに表示されて、そこはすごく便利だと思いました。
そうしているうちに台湾では、6月末に続編である「香江神探福邇,字摩斯2: 生死決戰」が発売されました。
どうしよう…楽しみすぎて、日本語訳の出版が待てない…。
ということで、こちらも電子書籍が発売されるとすぐ、Amazonで購入しました。
今度は参考にできる日本語訳が無いので自力で読み進めていますが、わからない単語はさっとコピペしてすぐにネット検索できるという電子書籍の利点を、最大限生かして読んでいます。不思議なことに、初めて読む割には中国語もなんとなく理解できています。いや、理解できていないかもしれないし間違った解釈をしているかもしれませんが、自分が楽しめているのでそれで良しとします。
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