台湾花布とは

台湾花布について、簡単にまとめてみました。

台湾花布(たいわんはなぬの)とは、台湾で生産されたプリント生地のことである。

代表的なデザインとして、中華圏でおめでたい時に好んで使われる鮮やかな赤、南国らしさあふれるスカイブルーなどカラフルな色合いと、富の象徴である牡丹や四季折々の花々が描かれたものが多い。

日本の和服の柄や欧米のプリント生地の影響も受けており、花柄以外にもチェック、幾何学模様、風景画、動物のキャラクターなどの柄がある。

大量生産されるようになると、大きな花柄を生かして、主に寝具などに使われた。そのため多くの台湾人は花布に対して「おばあちゃんちの布団の生地」という懐かしいイメージを持っている。

19601980年代は台湾花布のデザインの種類と生産量が最も多かった時期であるが、大量生産されすぎたことにより価格が低下し、廉価品とみなされるようになると、時代遅れなものとして需要が減り、生産を停止する工場が増えた。


1990
年代の終わり、台湾独自の文化を見直そうという風潮と共に、2000年代に入ると花布も再び注目されるようになった。

2002年には客家(はっか)族の文化を紹介するイベントなどで多用されたため、若者を中心に花布=客家というイメージが広まり、客家花布(はっかはなぬの)とも呼ばれるようになった。


現在は外国人観光客からの人気も高まり、再び新しい色やデザインの花布が生産されるようになった。台湾のキャス・キッドソンとも呼ばれ、花布を使用したバッグやポーチなどの小物が台湾土産として街角に並んでいる。


なお台湾花布と命名したのは、花布研究の第一人者であり、書籍の著者でもある呉清桂氏である。

参考文献:

「台灣的設計寶庫 傳統花布圖樣150」
呉清桂 著

「收藏台灣最美麗的情感與記憶 台灣花布」
呉清桂 著

「花樣時代 台灣花布美學新視界」
陳宗萍 著

台湾花布に関する書籍を日本語で読みたい方には、「花樣時代 台灣花布美學新視界」の日本語訳版である、「台湾花模様 美しくなつかしい伝統花布の世界」がおすすめです。商用利用可能な画像データのDVD-ROMが付いているので、台湾花布の画像データを入手したい方にもおすすめです。


2020/07/08に投稿した記事をリライトして再投稿しました。


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