この色鮮やかな台湾花布は、「台灣的設計寶庫 傳統花布圖樣150(呉清桂・著)」という本に収録されているものです。
一目見て好きな柄だ、欲しい!と思い、さっそく探してみたものの、何年かは見つけることができずにいました。当時住んでいた高雄市内の生地屋さんを何ヶ所も回り、台北に行ったときには永楽布業商場でも探してみたけど、見つからなかったのです。実店舗で見つからないのならとネット上で探し回った結果、ネット通販している生地屋さんで販売しているのを見つけて、やっと入手することができました。2018年11月のことです。
実際に手にしたときは本当に嬉しくて嬉しくて、本のページと生地を並べて撮影し、インスタにもアップしました。
私がそれまで集めていた花柄は、ブーケのようにまとまった花々が規則的に並んでいるものがほとんどでした。
花束(はなたば)や花叢(かそう)と呼ばれるものです。
それに対して、この柄は一面びっしりと大小の花々で埋め尽くされています。
中国語で「満地花」、一面の花々という意味です。
黒地にブラウンの花々、そして落ち着いた赤と深い青の大輪の花。
それまでは鮮やかな色が多かった花布ですが、黒やブラウンを使ったものが出現すると、それもまた大衆に受け入れられたようです。
こちらも黒地にブラウン系、花模様は小さめです。
せっかく手に入れた花布たちですが、台湾に置いてきてしまったので、今は手元にありません。
スマホに、簡単に撮影した画像が残っているだけです。
せめてちゃんと撮影して、柄がはっきりわかる画像を残しておけばよかったなと悔やんでいます。
参考文献:
「台灣的設計寶庫 傳統花布圖樣150」
呉清桂 著
「收藏台灣最美麗的情感與記憶 台灣花布」
呉清桂 著
「花樣時代 台灣花布美學新視界」
陳宗萍 著
台湾花布に関する書籍を日本語で読みたい方には、「花樣時代 台灣花布美學新視界」の日本語訳版である、「台湾花模様 美しくなつかしい伝統花布の世界」がおすすめです。商用利用可能な画像データのDVD-ROMが付いているので、台湾花布の画像データを入手したい方にもおすすめです。
にほんブログ村
ランキングに参加しています。
よろしければ応援のクリックをお願いいたします。
コメント
花柄にも本当に色々な種類があるけれど満地花、すごく華やかで素敵。
小さいお花が散りばめられているせいか、大きなお花が立体的にみえます。
美しい~。
こういうデザインって誰が考えているのでしょう?
専門のデザインをする方とかがいるの???
メイフェさん
メーカーにはそれぞれ彩繪師(絵師)がいて、その人たちが新しくデザインしたり、、すでにある図案を組み合わせて柄を作ったりしているそうです。
初期は、直接日本の布地の図案を取り入れたり、和服の柄を模倣したりもしてたんだって。
だから私たちにとって、懐かしかったり馴染み深いんだね。